世界一のスパコン
11月13日の事業仕分けで次世代スパコン計画が開発凍結されることになりそうだが、以降いろいろな発言が出ている*1。
ただ一連の報道を見ていて「スパコン世界一」という表現が気になった。ここで言うスパコンの世界ランキングはSC Conferenceの発表している TOP500 リストが基準になっている。このランキングは Linpack をベンチマークに使っていて、Linpack は巨大な行列の LU 分解をいかに高速に解くかを競っている。
だけど LU 分解は HPC アプリで使う計算の一要素でしかない。また Linpack の特性上ノード間のネットワーク性能が与える影響が小さいため他の HPC アプリは遅いが Linpack だけ速いというスパコンがリストの上位に来てしまう。
例えるなら TOP500 リストはサッカーのワールドカップではなくてリフティングの世界大会だ。そのあたりの説明がないから、理研の要求する次世代スパコンがコストパフォーマンスが悪いものにみえるんだろうね*2。