メタンハイドレードは生物起源か?


低温高圧の海底に存在し、「燃える氷」と言われる次世代のエネルギー資源「メタンハイドレート」にかかわるとみられる未知の微生物を、海洋研究開発機構・極限環境生物圏研究センターの稲垣史生サブリーダーを中心とする国際チームが世界で初めて確認した。
メタンハイドレートが海底下の微生物の代謝活動によって生成されることを示唆する成果で、6日付の米科学アカデミー紀要電子版で発表される。
研究グループは2002年、米オレゴン州沖やペルー沖など6地点で、海底から450メートルの深さまで掘削。堆積(たいせき)物の中から採取した微生物を分析したところ、メタンハイドレートがある海底では、類似の遺伝子配列を持つ微生物348種類が見つかった。いずれも、これまで陸上や海中から分離された微生物とは系統学的に離れた未知の微生物だった。
(2006年2月7日7時4分 読売新聞)

なぜ海底にメタンハイドレードが存在するかの謎に迫る。石油や石炭は太古の植物の化石だといわれているが、深海に存在するメタンハイドレードは陸だったことのない地点の海底から見つかる。そのためメタンハイドレードは生物の堆積物からできたとは考えられなかったわけだが、「微生物」というのが答えかもしれない。

ただトマス・ゴールドの石油非生物起源説だと、炭化水素が地殻の深いところから染み出しており、途中の地殻にいる微生物を取り込んで石油になるとしている。今回、見つかった微生物もメタンハイドレードを生成していたのではなく、消費していた可能性もあるやも。あるやも。